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ここでは、アロマテラピーの定義と、「精油とハーブ」の関係について、まとめていきます。
アロマテラピーの意味は「芳香療法」
アロマテラピーの定義
アロマテラピーの定義から、学んでいきましょう。アロマテラピーとは、
植物から抽出された精油(エッセンシャルオイル)を使用して、心身の不調を癒し、健康維持や美容に役立てる「芳香療法」のこと
を意味します。
AEAJによるアロマテラピーの定義
AEAJとは、「公益法人 日本アロマ環境協会」の略称です。
AEAJは内閣府に公益認定された、アロマテラピー関連で唯一の公益法人。植物の香りを用いた「アロマテラピー」を通じて人々の心身の健康に寄与することを目的に、アロマテラピーの普及・調査・研究などの活動を行っています。その一環として、アロマテラピー検定をはじめとした各種資格認定による、正しい知識と技能を持った人材育成に取り組んでいます。(AEAJ公式サイトより抜粋)
これは、「アロマテラピーは、みんなに利益があるよ(公益)」と国が認定しているようなものだと、ボクは受け取っています。
AEAJでは、アロマテラピーを次のように定義しています。
アロマテラピーは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を使って、心身のトラブルを穏やかに回復し、健康や美容に役立てていく自然療法です。
アロマテラピーの目的
● 心と身体のリラックスやリフレッシュを促す
● 心と身体の健康を保ち、豊かな毎日を過ごす
● 心と身体のバランスを整え、本来の美しさを引き出す
(AEAJ公式サイトより抜粋)
英語の成り立ちから紐解く
英語の成り立ちから、定義を紐解いていくと、覚えやすく、わかりやすいです。英語で「香り」を意味する「Aroma」と、「療法」を意味する「Therapy」を組み合わせた造語です。
和訳したときに、「アロマテラピー」なのか「アロマセラピー」なのかは、英語読みか、フランス語読みか、の違いで、同じことを意味しています。
アロマテラピーのはじまり
このAromatherapyは、フランス人の化学者「ルネ・モーリス・ガットフォセ」によって、命名されました。このモーリス・ガットフォセ氏には、アロマテラピー業界では定番のエピソードがあります。それは、
彼が実験中に火傷を負った際に、近くにあったラベンダーの精油をつけたところ、みるみるうちに火傷が回復したという経験から、精油を用いた治療法を研究した
というのが、アロマテラピーの始まり、と言われています。
精油とハーブを組み合わせて、生活に取り入れる
精油の定義
精油とは、
植物の花や葉、種子、果皮、樹脂、などに含まれる芳香成分を抽出した100%天然の液体(油)のこと
を意味します。
英語では、「エッセンシャルオイル」と呼ばれます。精油は常温で液体の「油」です。油なので、水と混ざりにくい性質がありますね。ほかにも、着火しやすいので、取り扱いに注意が必要です。衣服に着くとシミになりやすい「油汚れ」になります。
精油は貴重な資源
精油は、大量の芳香植物を使って、さまざまな方法で抽出されます。抽出方法は、それぞれに特色があります。例えば、葉を使う場合は「水蒸気蒸留法」だったり、果皮を使う場合は、「圧搾法」などと、使い分けます。
芳香植物に含まれる「芳香成分」は、微量しか含まれておらず、採れる精油は、ごくわずかです。
たとえば、
- 1000kgのラベンダーから採れる精油は、10〜30kg
- ダマスクローズの精油は、1滴の精油を採るのに、50本のバラが必要
とも言われています。
このように、採れる精油の量が少ないほど「貴重」なので、貴重な精油ほど、高い値段で取引されます。精油は、希少価値で値段が決まる、と言えます。
アロマとハーブ
アロマテラピーを深く理解する上で、精油の原料として用いられる芳香植物(=ハーブ や薬草)について知ることも、大切なことです。
たとえば、ハーブは、精油の材料であることから、精油そのものに比べて、香りも作用も穏やかです。
また、精油の取り扱いには、さまざまなルールがありますが、ハーブの場合は、精油よりも気軽に楽しめるのも、魅力の1つです。
このように、精油とハーブ は、目的や用途、好みによって、使い分けることもできますし、一緒に使うことで、相乗効果を期待することもできます。
ライフスタイルにあわせて、楽しく生活に取り入れてみましょう。
気軽にできることから、はじめよう
ゆたかな生活って、なんだろう?
日々の生活は便利になったはずなのに、まいにちの忙しさは、変わっていないのは、なぜでしょうか。便利になっているはずなのに、ゆたかになっているのでしょうか。むしろ、時間に追われ、疲れ果ててしまうことのほうが、多くありませんか?そんなときに、アロマテラピーは日常にやすらぎを与えてくれます。
最後に「やすらぎ」を感じたのは、いつでしょうか?
あなたが「やすらぎ」を感じるのは、どんなときでしょうか?
想像してみてください。
アロマテラピーで得られるやすらぎ
アロマテラピーでは、
- 好きな香りを感じて、リラックスできる
- 気持ちを切り替えるために、リフレッシュできる
- 心地よさを感じる、空間づくりに活用できる
- じぶんでハーブを育ててみる
など、このような時間は、日々のライフスタイルを見直すきっかけにもつながります。
アロマテラピーのある、ライフスタイル
生活の中にアロマテラピーを取り入れることは、意外と簡単です。
たとえば、
- 精油をハンカチに数滴つけて持ち歩く(ハンカチは汚れても良いものを)
- お湯の入ったマグカップに、精油を数滴落として、香りを楽しむ
- キャリアオイル(植物油)と混ぜて、マッサージをする
など、専用の機械や容器がなくとも、手軽に始めることができます。
ライフスタイルを見直してみよう
もし、ライフスタイルを変えたい、癒しの時間を手軽に取り入れたい、という方は、自己投資の一環として、専用の器具などを利用するのも、オススメです。とくに、最近は、便利な道具やおしゃれなグッズが増えてきていますから、おしゃれに、ファッショナブルに、アロマテラピーを取り入れることができます。
いつもの習慣にアロマをプラス
また、日頃の趣味に「アロマをプラス」するのも、オススメです。美容やスポーツ、読書、音楽、YOGA、瞑想、など、さまざまな趣味や活動と、アロマテラピーは相性が良く、相乗効果を期待できます。
まずは、「アロマテラピーをたのしむ」というところから、日々の暮らしに取り入れることで、心や体のバランスを取り戻すための、大きな助けや支えとなるでしょう。
まずは、最初の1本をいろいろなスタイルで使い切ってみましょう。そうすると、自然と、アロマの魅力に導かれて、笑顔が増えているような気がします。
ハーブティーでも、香りをたのしもう
ハーブティーは香りも楽しむ
ハーブティーは、「飲む」ということを意識が向いてしまいがちですが、香りをたのしむことも、忘れないでください。それは、日本人の文化にも取り入れられているのです。
たとえば、冬至には「ゆず湯」、5月には「菖蒲湯」など、お風呂でも、植物のチカラを取り入れた生活をしてきました。
その延長で、ハーブティーを飲むときは、カップから立ち上る湯気や香りとともに、大きく深呼吸をしたり、五感に意識を向けて、どんな味や香りなのか、暖かさが体の中にどのように伝わっていくのか、ということもたのしんでみましょう。
ハーブとアロマで息抜きを
現代人は、力を入れることや集中する方法ばかりに注意を向けてきましたが、最近では、リラックした状態の方が、良いパフォーマンスを発揮できる、ということがわかってきています。そういう意味でも、上手に力を抜き、「息抜き」ができるようになると、体も、心も、美容も、健康も、良い方向へと導かれていくように思います。